インゲンがたくさん収穫できるこの季節。是非つくって欲しいのが酸豆角(スァンドウジャオ|suān dòu jiǎo)だ。
長尺のささげを、ほのかなスパイスの香りがついた塩水で発酵させた漬けものの一種。夏に蒸し暑くなる中国の西南地方では非常にポピュラーで、家庭料理はもちろん、レストランでもこれを使ったメニューを見かける。
主材料は十六ささげ、三尺ささげなどと呼ばれるインゲンのなかまだ。蔓性のささげで、さやの長さは30~40㎝ほど。インゲンよりも柔らかで火が通りやすく、中国では豇豆(ジャンドウ|jiāng dòu)、長豆角(チャンドウジャオ|cháng dòu jiǎo)などの名前で親しまれている。
これを、あとくら農園でも育てているモロッコいんげんや短い普通のいんげんでつくってみました。
材料
- 無農薬栽培されたいんげんとモロッコいんげん だいたい2kg ※計量せず
- 水 3リットル+αの調整分
- 塩 150g
- にんにく3片
- 唐辛子3本
- 花椒ひとつまみ
- つけ瓶 (梅酒を漬けていたびん4リットル用を使用)
漬け方
- 水に塩、にんにく、唐辛子、花椒を加えて、一度沸騰させてから冷ましておく。
- びんの中にグルグル曲げながらささげを入れていき、できるだけギュッと下の方へ詰めてから、冷ましておいた塩水を注ぎ入れる。(しかし3リットルではちょっと足りなかったので、追加で5%の塩水をつくって、あとで足した)
- ささげの上に小皿などをのせて、とにかく水面上に飛び出さないようにする。
ポイント
コツは、香味野菜の量はほどほどにし、ふたをきつく閉めすぎないこと。何度かつくったとき、びんのフタがキツかったのか、プシュッと発酵ガスのようなものの小爆発が起きてしまったことがありました。あと、塩水ににんにくを入れすぎて、凄まじくにんにく臭い酸豆角ができあがってしまったことも。ほどほどがいいみたいです。
漬け込み時はいんげんをゆでてから漬ける派、ゆでずに生で漬ける派に分かれるが、食感を残したいので生のまま漬けました。
二週間経ち、ささげがだんだんピクルスのような色に変わり、フタを開けるといい感じの酸っぱい匂いが漂ってきたら合図です。
塩水が白濁したり、産膜酵母(※水面にできる白い膜。食用可)が出てきたら、小びんに取り分けて冷蔵庫で保存します。冷蔵庫に入れると発酵がほとんどストップしてしまうので、この常温発酵段階で、できるだけギリギリまで攻めるのがおすすめです。